世界遺産としても有名な白川郷。世界遺産に登録されている「合掌造り集落」、霊峰白山の麓が源泉地となる「平瀬温泉」、自然豊かな大白川園地の「白水の滝」「白水湖」、キャンプのできる「大白川野営場」など、伝統の知恵と技、雄大な自然が体感できる観光スポットが満載です。
白川郷エリアの特徴
茅葺屋根に「ただいま」、日本人の心の原風景がここに
霊峰白山の恩恵深く、大自然に囲まれた秘境「白川郷」。1995年にユネスコの世界遺産に登録された合掌造り集落はあまりにも有名です。相互扶助の営み「結(ゆい」の心が根付き、暮らしの様々な場面で住民同士が助け合ってきたこの地域。厳冬の豪雪に耐えるために工夫された茅葺屋根の合掌造りは、日本の田園風景の象徴ともいえます。その伝統的な建築様式を間近で見れば、先人たちの技と知恵に舌を巻くことでしょう。他にも、雄大な自然に囲まれてくつろぐ平瀬温泉や、白水湖と大白川園地など、自然がビックスケールで包み込みます。訪れた人が「帰るべき場所にきた」と感じられるような、心のふるさとです。
白川郷の自然を楽しむ
四季を感じる日本のふるさと「白川郷」
日本の原風景ともいうべき美しい景観をなすこの合掌造り集落が評価され、1976年に重要伝統的建造物群保存地区として選定され、さらに1995年には五箇山(富山県)と共に白川郷・五箇山の合掌造り集落として、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。近年では、世界遺産に登録されたことで知名度が増し、また交通網の整備により国内外から毎年多くの観光客が訪れています。日本の原風景である農村文化・生活・暮らしを深く感じることができる「日本の故郷」のような場所です。
また、白川村は山々に囲まれた農山村エリア。夏は涼しく過ごしやすい反面、冬は一面の雪に覆われます。2月になると積雪が170センチ以上になることも。白川郷の祖先の人々はこの気候をうまく利用して生活してきました。
白川郷では、春は桜、夏は新緑の田んぼやひまわり、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々の景色を楽しむことができます。
白川郷のオススメスポット
伝統の知恵と技、雄大な自然を満喫
霊峰白山の大自然に抱かれた白川郷では、この自然の恵みを生かした温泉やキャンプ場、スキー場があり、四季折々の景観を楽しむネイチャーウォーキングなどが行われています。また、昔ながらの草木染やわらぞうり作り、そば打ちなど、合掌の里ならではの体験がいっぱいできるのも魅力。石臼ですりつぶした大豆に、味噌や醤油をベースにした出汁から作られた、白川郷で祝い事や報恩講などのハレの場で親しまれている郷土料理「すったて汁」を作る体験イベントも開催されています。
また、国指定重要文化財でもある、築後約300年が経過した今も生活が営まれ続けている、白川郷の代表的茅葺き合掌造り住宅「国重文 和田家」など、合掌造りの家屋見学や使用された遺物や民具も展示されており、人々の生活の知恵と技を見ることができます。
白川郷の南部、白山の麓から湧き出る平瀬温泉は合掌造りの集落から車で15分の近場にある温泉地。周囲には緑濃いブナの森、エメラルドグリーンの湖などがあり、豊かな大自然のドラマを満喫できます。
白川郷のイベント
歴史ある大祭、郷土芸能が盛んな白川郷
飛騨地域の中でも、白川村は山ひだが険しい地域となっており、その急斜面地の間を縫うように庄川が流れ、その流域に集落が形成されています。また、白川村は日本有数の豪雪地帯であり、かつて秘境と言われてきたのは、これが冬季に周辺との交流を遮断したからです。他エリアとの交流を控え、村内での奉納や豊穣を祈願する風習を継承したイベントが白川郷では開催されています。
中でも、「どぶろく祭」は豊饒の秋に行われる白川郷ならではの歴史ある祭りです。白川村の各地区の神社で、御神幸、獅子舞、歴史と民話にまつわる民謡や舞踊などの神事が繰り広げられます。その名のとおり、祭礼に神酒として「どぶろく」が用いられ、人々にも振る舞われるのが最大の特徴です。
5月に開催される、昔の田植え風景が見られる「田植え祭」。白川郷の早乙女が合掌造りを背景にして田植え唄に合わせて手植えをします。また、元旦の午後、白川郷春駒保存会の一行が七福神や舞女に変装して、合掌集落内を訪ねて、唄に合わせて踊り歩く「春駒」など、歴史と伝統を継承する白川郷ならではのイベントが多く開催されています。